
うららかな春の陽気と共に、今年度がスタートしました。
色とりどりの花が咲き誇り、春の訪れを深く感じる頃となりましたね。
皆さんお花見に行かれましたか?

しかし、そんなお花見とは、うらはらに花粉症の方にとっては、1年で最も辛いのが、この時期なのではないでしょうか。
春の花粉症の原因となる花粉は、スギ、ヒノキ、シラカンバ、オオバヤシャブシなどの樹木花粉、カモガヤ、ハルガヤなどのイネ科の花粉です。
特にスギ、ヒノキは、春に飛散する代表的な花粉です。
花粉症とはこれらの花粉が原因で生じるアレルギー症状です。
体内に入った異物である花粉に対する免疫反応によって、鼻水やくしゃみ、目のかゆみなどの症状が引き起こされます。
本来、人体に無害な花粉が身体に異常をもたらすのには免疫機能が大きく関わっています。
規則正しい生活習慣で免疫システムを整えることが花粉症対策となると考えられています。
そこで重要なのが「食生活の見直し」そして「腸」です。
免疫システムの60%が腸に存在するといわれています。
腸内環境を整え免疫システムを正常にすることが、花粉症対策につながると期待されます。

そこで花粉症に効果的といわれる主な栄養素についてみていきましょう。

腸内細菌のバランスを整えて便通をよくするなど健康に役立つ善玉菌の一つです。
乳酸菌には免疫の過剰反応を抑える働きがあるため、花粉症の症状緩和に役立つと考えられています。
乳酸菌が多く含まれている「ヨーグルト」には、腸内環境を整えてくれる働きがあります。
はちみつ、バナナ、きなこなど乳酸菌のエサとなるオリゴ糖が含まれた食品と一緒に摂ると乳酸菌を増殖させてより効果が期待できます。
他にも乳酸菌を多く含む食品には、乳酸菌飲料、チーズ、キムチなどが挙げられます。


食物繊維には、水様性食物繊維と不溶性食物繊維があります。
水様性食物繊維は腸内の善玉菌のエサになり、腸内環境を整えます。
腸内環境が良くなると腸の免疫機能も向上するので、花粉症の症状改善が期待できます。
水溶性食物繊維を多く含む食品は、ワカメ、ひじきなどの海藻類、いも類などです。
水溶性食物繊維は便をやわらかくし、便のすべりをよくする働きもあります。
一方、ごぼうや大豆などの不溶性食物繊維は便のかさを増やし、腸の蠕動運動を促します。
また、レンコンには食物繊維のほか、アレルギーを抑制するといわれているポリフェノールの一種タンニンも含まれているので、意識して摂ることをお勧めします。
しかし、食物繊維は消化・吸収されにくいため、一度に大量に食べるのは控え、適量を守りましょう。


魚類に多く含まれるビタミンDも、免疫力を高めてくれる効果が期待できます。
特に青魚(さば、いわし、さんまなど)に多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)は、体内の炎症を抑える作用がある為、花粉症の症状を緩和する効果が期待できます。
なお、ビタミンDは紫外線に当たることで皮膚でもつくられます。1日15分程度は日光を浴びるようにしましょう。
ここで当院で患者様へ提供している青魚を使用したレシピを紹介致します♪



《作り方》
(1) 青魚におろししょうが、
酒で下味をつける。
(2) 調味料を合わせて(1)の
さわらを30分~1時間程度漬け込む。
(3) フライパンで焼く。
青魚の脂がのっていて、みその香りが香ばしく、患者様にも好評ですよ!
花粉症対策には、普段の食事が重要な役割を果たします。
腸内環境を整えてくれる乳酸菌・食物繊維、抗炎症作用のあるEPA・DHA、免疫力を高めてくれるビタミンDなど様々な食材をバランスよく摂取することが大切です。
食生活を見直し、花粉症シーズンを乗り切りましょうヽ(^o^)丿
★☆三愛病院 栄養課☆★
